当院について

令和4年度 病院指標

病院情報の公表 集計項目

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

1. 年齢階級別退院患者数

年齢区分0~10~20~30~40~50~60~70~80~90~
患者数2531292433828471857271461604900951

当院は、地域医療の中核として急性期医療を幅広い年齢層の患者さんに提供しています。コロナ禍以前では病院情報公表の開始時である2016年度以降2019年度までのデータでは、入院患者数は増加傾向でありました。
ところが、コロナ禍となり2020年度から2022年度の3年間では大幅に減少しております。
高齢化社会を反映し特に60歳以上の患者さんの占める割合が全体の8割程まで増加しています、症状が比較的重症になりやすい高齢者の入院が多くなる傾向にあります。
また、救急医療にも積極的に取り組んでいるため、小児期の患者や若年層の患者さんも多くなっておりますが、少子化の影響でもあるのか20歳未満での入院件数及び割合は年々減少傾向に、コロナ禍にあっては 顕著に減少しております。
なお上記統計は保険診療上のDPC制度に於ける報告対象者のみの統計のため、歯科(口腔外科)、産科自費(通常分娩)、その他自費診療の患者数については除外されております。

2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症
手術なし
15417.5213.613.976.55
040081xx99x0xx誤嚥性肺炎
手術なし
手術・処置等2 なし
14824.6121.117.4383.93
030400xx99xxxx前庭機能障害
手術なし
993.494.79072.24
160650xx99x0xxコンパートメント症候群
手術なし
手術・処置等2 なし
9535.7225.9012.6383.73
040110xxxxx0xx間質性肺炎
手術・処置等2 なし
6321.5618.576.3577.38
消化器科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
060340xx03x00x胆管(肝内外)結石、胆管炎
限局性腹腔膿瘍手術等
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
1576.968.940.6473.42
060020xx04xxxx胃の悪性腫瘍
内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術
667.57.76074.88
060102xx02xxxx穿孔又は膿瘍を伴わない憩室性疾患
小腸結腸内視鏡的止血術等
566.759.41074.66
060140xx97x0xx胃十二指腸潰瘍、胃憩室症、幽門狭窄(穿孔を伴わないもの)
その他の手術あり
手術・処置等2 なし
417.6610.884.8873.32
060380xxxxx0xxウイルス性腸炎
手術・処置等2 なし
313.875.703.2351.74
循環器科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
050050xx0200xx"狭心症、慢性虚血性心疾患
経皮的冠動脈形成術等
手術・処置等1 なし、1,2あり
手術・処置等2 なし"
25353.54.260.5972.05
050050xx9920x0狭心症、慢性虚血性心疾患
手術なし
手術・処置等1 2あり
手術・処置等2 なし
他の病院・診療所の病棟からの転院以外
21893.023.220.0971.77
050050xx9910x0狭心症、慢性虚血性心疾患
手術なし
手術・処置等1 1あり
手術・処置等2 なし
他の病院・診療所の病棟からの転院以外
9503.063.04071.66
050070xx01x0xx頻脈性不整脈
経皮的カテーテル心筋焼灼術
手術・処置等2 なし
3474.514.65066.12
050130xx9900x0心不全
手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし
他の病院・診療所の病棟からの転院以外
29317.6717.545.4680.26
小児科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
110310xx99xxxx腎臓又は尿路の感染症
手術なし
337.3313.6102.67
040090xxxxxxxx急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他)233.485.8900.74
040100xxxxx00x喘息
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
224.776.054.553.05
140010x199x0xx妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上)
手術なし
手術・処置等2 なし
207.16.1300
180030xxxxxx0xその他の感染症(真菌を除く。)
定義副傷病 なし
1869.485.562.33
外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
060160x001xxxx鼠径ヘルニア(15歳以上)
ヘルニア手術
鼠径ヘルニア等
1473.64.59071.65
060035xx010x0x結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍
結腸切除術
全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等
手術・処置等1 なし
定義副傷病 なし
8113.4815.401.2373.4
060335xx02000x胆嚢炎等
腹腔鏡下胆嚢摘出術等
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
735.116.93064.73
060150xx03xxxx虫垂炎
虫垂切除術
虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等
634.275.32043.22
040040xx97x00x肺の悪性腫瘍
その他の手術あり
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
565.8410.06070.63
整形外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
160800xx01xxxx股関節・大腿近位の骨折
人工骨頭挿入術
肩、股等
15329.5126.4237.2582.03
160690xx99xxxx胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。)
手術なし
3727.1920.0940.5479.62
160760xx97xx0x前腕の骨折
手術あり
定義副傷病 なし
324.54.86056.03
160850xx01xxxx足関節・足部の骨折・脱臼
骨折観血的手術
鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等
2814.3218.3417.8654.21
160700xx97xx0x鎖骨・肩甲骨の骨折
手術あり
定義副傷病 なし
243.635.37050.79
形成外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
080007xx010xxx皮膚の良性新生物
皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等
手術・処置等1 なし
213.433.94041.71
020230xx97x0xx眼瞼下垂
手術あり
手術・処置等2 なし
192.952.90073.21
080006xx01x0xx皮膚の悪性腫瘍(黒色腫以外)
皮膚悪性腫瘍切除術等
手術・処置等2 なし
1087.29079.6
160200xx02000x顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。)
鼻骨骨折整復固定術等
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
4.72
100100xx97x0xx糖尿病足病変
手術あり
手術・処置等2 なし
24.38
脳神経外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
010060x2990401脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 4あり
定義副傷病 なし
発症前Rankin Scale 0、1又は2
10315.4815.9722.3368.18
010040x099000x非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満)
手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
942319.5842.5568.39
010060x2990201脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満)
手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 2あり
定義副傷病 なし
発症前Rankin Scale 0、1又は2
4318.5616.0130.2374.63
160100xx99x00x頭蓋・頭蓋内損傷
手術なし
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
4014.588.5412.576.8
160100xx97x00x頭蓋・頭蓋内損傷
その他の手術あり
手術・処置等2 なし
定義副傷病 なし
3615.0310.145.5676.5
心臓血管外科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
050080xx0101xx弁膜症(連合弁膜症を含む。)
ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 1あり
12316.521.782.4470.17
050161xx97x1xx大動脈解離
その他の手術あり
手術・処置等2 1あり
8825.3828.4514.7769.45
050050xx0101xx狭心症、慢性虚血性心疾患
心室瘤切除術(梗塞切除を含む。)
単独のもの等
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 1あり
7315.8221.24073.16
050161xx9900xx大動脈解離
手術なし
手術・処置等1 なし
手術・処置等2 なし
6118.1116.5511.4872.93
050163xx03x1xx非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤
ステントグラフト内挿術
手術・処置等2 1あり
5313.0815.261.8977.32
産婦人科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
120090xx97xxxx生殖器脱出症
手術あり
936.198.07074.26
120060xx02xxxx子宮の良性腫瘍
腹腔鏡下腟式子宮全摘術等
895.765.98045.07
120070xx02xxxx卵巣の良性腫瘍
卵巣部分切除術(腟式を含む。)
腹腔鏡によるもの等
775.876.04044.73
120260x001xxxx分娩の異常(分娩時出血量2000ml未満)
子宮破裂手術等
629.749.37033.29
12002xxx02x0xx子宮頸・体部の悪性腫瘍
子宮頸部(腟部)切除術等
手術・処置等2 なし
213.483.02037.38
120220xx01xxxx女性性器のポリープ子宮全摘術等21

    

眼科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
020110xx97xxx1白内障、水晶体の疾患
手術あり
両眼
862.244.67075.2
020110xx97xxx0白内障、水晶体の疾患
手術あり
片眼
482.12.63072.54
020180xx97x0x0糖尿病性増殖性網膜症
手術あり
手術・処置等2 なし
片眼
203.056.31061.05
020240xx97xxx0硝子体疾患
手術あり
片眼
5.07
020220xx97xxx0緑内障
その他の手術あり
片眼
5.18
泌尿器科
DPCコードDPC名称患者数平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率平均
年齢
患者用
パス
110080xx991xxx前立腺の悪性腫瘍
手術なし
手術・処置等1 あり
1773.072.45073.28
11012xxx02xx0x上部尿路疾患
経尿道的尿路結石除去術
定義副傷病 なし
1094.535.29060.41
11012xxx03xxxx上部尿路疾患
体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき)
1032.052.49056.39
11012xxx97xx0x上部尿路疾患
その他の手術あり
定義副傷病 なし
804.447.203.7571.29
110080xx01xxxx前立腺の悪性腫瘍
前立腺悪性腫瘍手術等
7211.9211.30071.94

3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発再発病期分類
基準(※)
版数
Stage IStage IIStage IIIStage IV不明
胃癌60151628201517,8
大腸癌44795147112318
乳癌4324861418
肺癌3921165621518
肝癌102217321818

※1:UICC TNM分類、 2:癌取扱い規約

5大癌と呼ばれる胃癌、大腸癌、乳癌、肺癌、肝癌の患者さんの人数を初発のUICC病期分類別、及び再発に分けて集計しています。2021年度中に退院した実患者数となっております。つまり、集計対象期間中に複数回入院された患者さんも1例としてカウントしています。

○UICC病期分類
国際対がん連合(UICC)によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の3つの要素によって各癌をⅠ期(早期)~Ⅳ期(末期)の4病期(ステージ)に分類するものです。

4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数平均
在院日数
平均年齢
軽症1916.2652.47
中等症14321.9279.27
重症7426.7283.26
超重症3326.6789.18
不明---

成人の市中肺炎の患者さんの人数を重症度別に集計しました。成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類システムを基に4段階で表記しております。

この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物等の誤嚥による肺炎、気管支炎などは集計対象外となっています。また、成人の肺炎の指標なので、小児肺炎も集計対象外となります。
・市中肺炎とは普段の社会生活の中でかかる肺炎のことです。

重症度分類は、A-DROPスコアを用い、軽症~超重症の4段階で表記となります。重症度分類の各因子が一つでも不明の場合は、「不明」に分類されます。
Age(年齢) 男性70歳以上、女性75歳以上
Dehydratiin(脱水) BUN 21mg/dL以上または脱水あり
Respiration SpO2<=90% (PaO2 60Torr 以下)
Orientation(意識障害) 意識障害あり
Pressure(収縮期血圧) 収縮期血圧90mmHg以下
※5点満点で、1項目該当すれば1点、2点項目該当すれば2点。

軽症:0点の場合。
中等症:1~2点の場合。
重症:3点の場合。
超重症:4~5点も場合。ただし、ショックがあれば1項目のみでも超重症とする。
不明:重症度分類の各因子が1つでも不明な場合。

5. 脳梗塞の患者数等

発症日から患者数平均在院日数平均年齢転院率
3日以内50725.0275.832.06
その他1720.8876.590.95

脳梗塞の患者数もコロナ感染状況の影響を受けて2020年度で大きく減少しましたが徐々に増加傾向にあります。 平均年齢は上昇傾向であり、それに合わせて平均在院日数も長くなっております。
平均在院日数の長期化に関しては、年齢だけでなくコロナの感染状況も大きく影響していると考えられます。

6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)

内科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K654内視鏡的消化管止血術218.7117.6728.5777.43
K0811人工骨頭挿入術(股)1910.2130.6873.6882.16
K6113抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)152.476069
K688内視鏡的胆道ステント留置術133.857.77077.31
K783-2経尿道的尿管ステント留置術

DPC病名(主病名や医療資源を最も投入した病名)及び、診療内容等により主となる診療科として内科入院となっておりますが、複数の疾患を抱える患者さんも多くいらっしゃいます。患者さんの状態により他科での診療や治療の必要性も出てくるケースもあり、院内での他科へのコンサルトを行い、一時的な転科・外科的治療も当然に行っております。その結果として、内科入院の手術件数として数字が上がってくる要因となっております。

消化器科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K688内視鏡的胆道ステント留置術1721.847.871.1673.33
K6532内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜)6915.45074.84
K654内視鏡的消化管止血術680.2510.698.8274.13
K722小腸結腸内視鏡的止血術640.135.75074.41
K721-4早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術330.974.91073.82

消化器内科での主要手術としては内視鏡を用いた手術が挙げられます。上位1位~5位は2021年度とで多少の順位変動はあるものの術式に変更はありません。

循環器科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K5493経皮的冠動脈ステント留置術(その他)18121.191.680.6172.24
K5463経皮的冠動脈形成術(その他)3971.491.770.571.8
K5492経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症)3370.066.681.7870.43
K5951経皮的カテーテル心筋焼灼術(心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの)2851.512.72067.19
K616四肢の血管拡張術・血栓除去術1601.453.320.6274.38

循環器内科での主要手術の症例数上位は虚血性心疾患(心筋梗塞や狭心症など)に対する経皮的冠動脈形成術と経皮的冠動脈ステント留置術です。当院では上記以外でも特殊カテーテル(ロータブレーター・レーザー)を用いた経皮的冠動脈形成術も実施しております。また閉塞性動脈硬化症に対するカテーテル治療も冠動脈同様に症例数が多いです。
なお上記統計は保険診療における手術手技料の算定患者数の集計のため純粋な症例数とは差異があります。差異の要因としてはまず、年々増加している海外、外国人患者さんへの手術症例等の自費診療が挙げられます。自費診療は集計対象外になります。また他府県遠方からの来院の場合等、患者さんの身体的、精神的、経済的負担を考慮し短期間で複数病変の治療を実施するケースが多いことも要因として挙げられます。その場合、保険ルールでは短期間のため、手技料の算定が1回のみとなります。
2021年度との主要手術の順位変動はありません。

外科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K672-2腹腔鏡下胆嚢摘出術1451.033.3063.58
K634腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側)1161.031.35068.08
K719-3腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術972.811.22.0673.34
K718-21腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの)640.533.3043.47
K6113抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他)491.061.86067.73

外科での上位1位は変わらず、2~4位の手術に関しては、多少の順位変動あり。
上位5位にあったヘルニア手術(鼠経ヘルニア)が化学療法用のカテーテル設置術に入れ替わっております。
外科での主要手術としては腹腔鏡・胸腔鏡による手術が多くなってきております。手術創が小さく、低侵襲であり体への負担が少なくなります。これにより入院期間も短くなる利点があります。保険収載されている腹腔鏡・胸腔鏡下手術に関して積極的に取り組んでおります。
ただし、全ての手術が鏡視下で行えるわけではないので、患者さんの状態や病巣の状態等も考慮した上でベストと思われる術式を選択しております。

整形外科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K0461骨折観血的手術(大腿)1003.9721.062776.17
K0811人工骨頭挿入術(股)904.922.8641.1180.94
K0462骨折観血的手術(前腕)632.76.036.3555.29
K0821人工関節置換術(股)392.6418.18072.62
K0463骨折観血的手術(指)332.676.126.0658.48

整形外科での主要手術の上位1位と2位に変更はありません。上位5位の人工関節置換術(膝)は別として主要となるのは骨折に対するものであり手術対象部位での件数変動があります。
整形外科での主要手術としては、やはり骨折に対するものが多くなっております。特に高齢者に多いのですが、股関節・大腿骨頚部骨折に関しては、保存療法も選択肢の一つではありますが、早めに手術をすることで早期にリハビリテーションを開始し、骨折以前の様な状況でないにしろ、寝たきりなるのを防止する目的であります。上位1位と2位の手術症例にて転院率が高くなっている要因は、急性期治療後の次のステップである回復期であるリハビリ専門病院への転院が理由となります。骨折以外の手術では変形性関節症に対しては人工関節置換術であったり、スポーツ等により靱帯や腱損傷に対する修復術などがあります。

形成外科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K2191眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)1610.94074.5
K0072皮膚悪性腫瘍切除術(単純切除)1118.55079.55
K0051皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm未満)
K0861断端形成術(軟部形成のみ)(指)
K0052皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2cm以上4cm未満)

※厚生労働省の病院情報公表の集計条件に基づいて患者数が10未満のものは‐(ハイフン)にて表記しております。
2022年度においても新型コロナ感染拡大の影響はやわらいできており、件数も徐々に回復傾向にあるように思います。

脳神経外科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K164-2慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術650.6315.147.6979.92
K178-4経皮的脳血栓回収術46029.4856.5277.8
K1781脳血管内手術(1箇所)220.8221.7713.6467.14
K6092動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈)184.1715.6111.1176.44
K1643頭蓋内血腫除去術(開頭)(脳内)170.6544.7176.4769.94

脳神経外科での主要手術は慢性硬膜下血腫や脳出血、クモ膜下手血に対しての手術となります。穿頭や開頭による血腫の除去や洗浄術、及びクモ膜下出血の原因の一つでもある破裂した脳動脈瘤からの再出血を防ぐ手術となります。ただし、脳動脈瘤に対しては当院においては経皮的なカテーテル治療も行っており、侵襲性の高い開頭手術よりも件数が大きく上回っている状況です。脳血管内手術がその手術になります。血管内からアプローチして脳動脈瘤内に塞栓コイルと呼ばれるもので瘤内を埋め尽くして余計な血液が流れ込み破裂しない様にするものです。またこのカテーテル治療では脳梗塞の要因となる血栓や細くなった血管に対する治療にも用いられております。

心臓血管外科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K5612イステントグラフト内挿術(胸部大動脈)713.8914.737.0467.72
K552-22冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺不使用)(2吻合以上)624.4211.97070.94
K554-21胸腔鏡下弁形成術(1弁)(内視鏡手術用支援機器使用)523.879.063.8564.92
K5601ニ大動脈瘤切除術(上行)(その他)510.126.2921.5772.14
K555-31胸腔鏡下弁置換術(1弁)373.311.11074.68

心臓血管外科での主要手術では、胸部大動脈瘤等に対するステントグラフト内挿術が上位1位、瘤切除術が4位となっております。
狭心症や虚血性心疾患に対しての冠動脈、大動脈バイパス移殖術が上位2位、弁膜症に対する弁置換・形成術が上位3、5位となっております。2022年度の術式の順位変動は他科に比較すると非常に大きなものとなっております。要因としては、いずれの術式も緊急で行われるものが多く、且つ、心臓血管外科や循環器科等での循環器疾患の救急搬送される患者数が多かったことです。
バイパス移植術では患者さん状態にはよりますが、人工心肺を用いず、心拍動の状態で行う術式でオフポンプ手術や通常の心臓手術で想定される範囲より小さい切開によるMICSと呼ばれるような患者さんにとって身体的負担の少ない低侵襲手術を積極的に実施しております。また、弁置換や弁形成術においては、2018年度の診療報酬改定により胸腔鏡下(内視鏡手術支援機器使用を含む)での手技が保険適用となり当院においても施設基準を取得し、実施しております。
★上記の診療科別の手術件数に関しては厚生労働省の病院情報の公表の集計条件に基づき算出しており、手術施行後他科へ転科した件数は除外されております。また、同時進行的に行われた手術や一入院期間内で行われた複数の手術件数は除外されております。

産婦人科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K8882子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡)920.963.95045.08
K877-2腹腔鏡下腟式子宮全摘術7014.13046.74
K865-2腹腔鏡下仙骨腟固定術5514.07070.44
K8982帝王切開術(選択帝王切開)441.757.02033.52
K872-2腹腔鏡下子宮筋腫摘出(核出)術2513.96039.28

産婦人科での主要手術では、これまでは産科(分娩)では帝王切開術と婦人科領域では子宮全摘術となっておりましたが、ここ1~2年の間に、医師の入職に伴う体制変更により、婦人科領域の手術の件数が非常に増えてきております。
特に侵襲性の低い腹腔鏡を用いた手術が増えてきている状況です。

眼科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K2821ロ水晶体再建術(眼内レンズを挿入)(その他)13910.19073.71
K2801硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む)1911.37064.21
K281増殖性硝子体網膜症手術
K239眼球内容除去術
K2684緑内障手術(緑内障治療用インプラント挿入術)(プレートなし)

※厚生労働省の病院情報公表の集計条件に基づいて患者数が10未満のものは‐(ハイフン)にて表記しております。
眼科での主要手術では、白内障に対する水晶体再建術が件数的には一番多く行っておりますが、その他の硝子体茎顕微下離断術等も行っております。

泌尿器科
Kコード名称患者数平均
術前
日数
平均
術後日数
転院率平均
年齢
患者用
パス
K783-2経尿道的尿管ステント留置術1340.95.725.9772.23
K7811経尿道的尿路結石除去術(レーザー)1061.172.32060.73
K768体外衝撃波腎・尿管結石破砕術10310.01056.29
K8036イ膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用)981.424.511.0275.5
K843-4腹腔鏡下前立腺悪性腫瘍手術(内視鏡手術用支援機器を用いる)731.229.9071.97

泌尿器科での主要手術として、過去数年間に渡り上位1位であった体外衝撃波腎・尿管結石破砕術が2022年では3位と順位を下げております。
ただし、尿管結石等の疾患に対する手術としてはステント留置を含め件数自体は増えている状況です。
2016年に導入したダヴィンチ(内視鏡手術支援機器)においても、コロナ等の影響もあり、ここ数年では件数が減少していたが、2022年では件数を徐々に増やしてきている状況にあります。

7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC傷病名入院契機症例数発生率
130100播種性血管内凝固症候群同一--
異なる160.09
180010敗血症同一370.2
異なる450.24
180035その他の真菌感染症同一--
異なる--
180040手術・処置等の合併症同一270.15
異なる--

※厚生労働省の病院情報公表の集計条件に基づいて患者数が10未満のものは‐(ハイフン)にて表記しております。
2021年度より敗血症の症例数は増えておりますが、播種性血管内凝固症候群では減少。
重篤化前での敗血症の診断と治療開始が功を奏しているのでは考えられる。
手術・処置等の合併症の症例数も減少傾向にあり。

更新履歴

2023.09.28 令和4年度データをアップしました。