3D OCTシステム
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当院では心臓の冠動脈に対するカテーテル治療において、最新のOCTシステムを導入しています。OCTとは、Optical Coherence Tomography(光干渉断層計)の略で、光の干渉現象を利用して、対象物の断面を観察することが出来る装置です。心臓カテーテル治療においては、血管内の状態を直接観察する血管内画像診断用途で用いられます。
OCTによる検査、観察では、病変の部位や重症度、石灰化を起こしている部位やその厚み、ステント留置後の内部構造など様々な情報が得られます。当院が導入しているシステムでは、最新のAI技術との組み合わせで、さらに正確な解析と病変詳細の把握が可能となっています。
また血管の分岐部治療に特化した3D表示モードを備え、従来の血管内超音波(IVUS)に対し、より簡便かつ安全に約10倍の解像度をもつ画像が取得できます。
これらの情報はリアルタイムで治療室内のモニターに表示され、治療戦略の決定や治療後の確認、評価のための重要な指針となります。3D OCTの活用によって、より高い治療効果の実現や合併症の軽減、予後の改善が期待されています。