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大腿骨転子下骨折症例

大腿骨転子下骨折(増井)

症例 83歳、女性
術前レントゲン 大腿骨転子下骨折 中野分類 typeⅡ

3DCT:逆斜骨折、転子部後壁に骨折を認める
治療計画
  • 骨折部を解剖学的整復後に内固定材挿入
  • 髄内釘(最大径):Long femoral nail /Short femoral nail
  • 外側壁、転子部後壁:Buttress plating/wiring
術中イメージ写真 整復・骨把持鉗子で固定

ワイヤー、SFN(PFNA)挿入

ブレード挿入

イメージで確認しながら外~後壁を支持するようにプレート挿入 2本のケーブルで締結
術後レントゲン
術中・後経過
  • 出血量:300ml
  • 手術時間:1時間30分
  • 術後2日可動域訓練
  • 免荷歩行、6週1/3荷重
  • 1週上がり
ポイント
  • 逆斜骨折:せん断力、内側に圧迫力、外側に伸張力
  • 近位骨片:屈曲・外転転位
  • 遠位骨片:内転転位
  • 海綿骨少ない:コンタクト不良による遷延治癒
  • 不安定性:medial support、lateral wall、inner cortical buttressの損傷
  • 解剖学的整復と強い応力に耐えられる内固定材
  • SFN:大転子部の固定が出来ない、lateral wall破壊のリスク
  • 最大径のPFNA(近位16㎜、遠位12㎜、長さ200㎜、横止めスクリューは骨折部から100㎜)使用
  • 転子部後壁骨折/逆斜骨折:Buttress plating/wiring